独逸からの戦利品として米国が手に入れた帆船を羨ましがった某南国の国王が「復興事業」と称して独逸に発注した、どこかの帆船によく似た帆船(ただし一回り大きい)、就航後は本家同様、練習帆船として使われる一方、コーストガードの一船として主にデモンストレーション的な場で使われ、海軍及びコーストガードの平和的な顔としても活躍、という設定の船。

 

 

 

 
 
 
 

・・・とまあ3秒で考えたような上記設定はともかく、帆船模型といえばキングオブホビーともいわれ、すごいけど老後の趣味とかそんなイメージです。
でもどーせ作るなら、いままで作ったスケールの喫水線モデルと並べたいっ!と思うのが人の心情というもの、でも、2005年の3月現在、その辺の模型店などで手軽に買える帆船模型では1/700の喫水線モデルはほぼ皆無、というのが現状だと思います。
じゃあ無いなら作っちゃえ、という訳で、1/600の製品に手を加えて、でっちあげの俺艦ではありますが、1/700の喫水線モデル作ってみました。

 

 

 

 
 
 
 

元にしたのはHeller社の1/600Eagle号、おフランスなキットです。
パーツ数20とお子様向けのキット?だけに中身もそれなりでしたが、甲板の木目らしきものがモールドされている(ただし凸モールド)など、強調点の違いを感じたキットでした。
当然というか、フルハルのキットなので喫水線でカットして底板を付けましたが、帆船模型は実質初めてなのでそれ以外はあまりいじらず、箱絵見ながら一部部品などを1/700パーツと取り替え&追加やエッチングパーツつけたり、張り線張ったりなどで手を入れてみました。また一応武装も装備(訓練用も兼ね艦中央部に3インチ両用砲×1、特殊なレールの上に配備されており、台座ごと両舷に移動が可)させてみました。

 

 

 

 
 
 
 

上から見た図。色は指定を元にしつつも独自な感じで。甲板表面の突起物は少ないものの形状がそれなりにめんどく、手すりも既に付けてあったので、マスキングはそこそこ手間かかりました。
ちなみに素のキットのままだと船の窓が塞がれたような状態なので、一部だけ開け直して後は戦訓対策(何のだ?)で塞がれたという事にしています(オイ

 

 

 

 
 
 
 

松型駆逐艦との比較。駆逐艦より全長は短く、全幅は広いという感じです。ただマストは戦艦もを凌ぐ高さです。この船も実測値から計算すると、海面上から59.5mという高さのマストになります。
ちなみに船首像は羽のある女神という感じに改造。以前氷川丸で見た船首像イメージを元に、最初半日かけて作りましたが、翌日見たらでかすぎ&爆乳すぎという事実に直面し修正。鉄道模型用の人形とかって、あのサイズで色塗ってあるんだから凄いよなとか思いました。

 

 

 

 
 
 
 

帆走の場合船体を大きく傾けて進む場合があることも、喫水線モデルには不向きでしょうし、帆を張ってる時と畳んでる時の再現の同時対応もこのスケールでは厄介でしょう。ましてや主流の帆船模型みたいに本物と同じ素材での再現は、1/700ではかなり困難だといわざるを得ませんね。
とはいえ、帆船は漢のロマンじゃー!、ですし(^^;)、同じ船でも帆船は自然の風で進むため、さわやかな感じがするせいか一般受けも違うように思います。

 

 

 

 
 
 
 

今まで組んだ船に比べ、あまりの張り線の多さから、扱いを考えて他の船とは一緒に出来ず、専用ケースをあてがってやることに。
ケースにEAGLEなどと付属デカールを貼ってみましたが、よく見るとかなり違うと言う罠。でもなんか一見すると塗装済み完成品っぽい感じになりました。

 

 

 

 
 
 
 

結構キュートな艦尾。昔は何も感じなかったんだが(笑
まあ何でこのスケールで帆船があんまり無いのかというのは、作ってみて分かった気がします。おもちゃや民芸品として見るならともかく模型として見る場合、このスケールだと張り線&エッチングをバリバリにかまさないとそれらしく見えない、という事がネックなんでしょう。
手持ちのエッチングからそれらしいのを使い、慣れない張り線もイメージ重視で10本以上張ってみましたが、場所がちょっと不適切&数が少ないので全然精密感が足りません。それでも無いとあるとではまた全然違うんですが。
マストの作り換えと斜めの帆も張りたかったですが、技量&やる気不足で断念しました。もし次回があるとすれば課題はその辺ですが、まあ新しいキットでも出ない限りもう当分は帆船には手出さないだろうなあ・・・。

 

 

 

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